中国大使館(中国総領事館)の認証とは
中国大使館(中国総領事館)の認証とは、日本の公文書が真正であることを、中国大使館領事部(中国総領事館)が証明することです。
認証は、東京にある中国大使館領事部および全国6ヶ所(札幌、新潟、名古屋、大阪、福岡、長崎)にある中国総領事館で受けることができます。
日本の公文書(官公署が発行する書類)を、中国の公的機関が受け取る際、中国国内ではその公文書が本物かどうかを確かめられません。そこで、その公文書が真正であることの証明も要求されます。この証明を与えるのは、東京近県では駐日中国大使館領事部、それ以外の地域は、その地域を管轄する中国総領事館です。
しかし、一口に日本の公文書といっても、その種類は膨大であり、そのすべてを中国大使館領事部(総領事館)が直接認証することは困難です。そこでまず、日本の外務省で公文書が本物であることを証明し、次に中国大使館(総領事館)が外務省による証明を認証するという手順をとります。
認証の申請先となる大使館・総領事館
中国大使館(中国総領事館)の認証は、住所地を管轄する中国大使館または中国総領事館に申請します。管轄外の大使館や総領事館に認証を申請しても受理されません。
中国大使館・中国総領事館 | 管轄地域 |
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中国駐札幌総領事館 | 北海道、青森県、秋田県、岩手県 |
中国駐新潟総領事館 | 新潟県、福島県、山形県、宮城県 |
中国大使館(東京) | 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、長野県、山梨県、 静岡県、群馬県、栃木県、茨城県 |
中国駐名古屋総領事館 | 愛知県、岐阜県、福井県、富山県、石川県、三重県 |
中国駐大阪総領事館 | 大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、滋賀県、 愛媛県、高知県、徳島県、香川県、広島県、島根県、 岡山県、鳥取県 |
中国駐福岡総領事館 | 福岡県、佐賀県、大分県、熊本県、鹿児島県、宮崎県、 沖縄県、山口県 |
中国駐長崎総領事館 | 長崎県 |
外務省の公印確認とは
外務省の公印確認とは、日本の公文書が真正であることを証明することです。公文書が真正かどうかを判断するには、その公文書に押された公印が本物かどうかで判断します。
公印が本物なら、外務省はその公文書が真正であると証明し、中国大使館(領事館)は、その公文書に付けられた外務省の証明、すなわち公印確認が本物であれば、その公文書を真正と認証します。
登記官が発行する公文書の認証・・・登記官印押印証明とは
平成28年4月より、商業・法人登記簿謄(抄)本の中国大使館認証に登記官押印証明は不要となりました。
商業・法人登記簿謄(抄)本など、登記官が発行する公文書を中国大使館領事部(領事館)が認証する場合は、上記の手続きに加え、さらにもう一つの手続きが加わります。それが法務局の「登記官押印証明」です。
登記官が発行する公文書には、登記官印が付されます。登記官印は外務省の公印確認の対象ではない(=公印確認ができない)ため、これらの公文書は、そのままでは外務省公印確認を受けられません。
そこで、登記官が所属する法務局(地方法務局)において、公文書付された登記官印の真正を確認した上で法務局長印(=外務省公印確認が可能)を押印し、これに対して外務省で公印確認を行います。
私文書の認証
私文書も中国大使館で認証することができます。私文書とは私人が作成した文書のことで、例えば日本の公文書を自分で翻訳すれば、その翻訳は私文書になります。
中国大使館の認証を受けるには、外務省の公印確認が必要です。外務省公印確認は、文字通り公印、すなわち官公署の印鑑を付された文書でなければ得ることができません。一方、私文書には公印がありませんから、外務省公印確認を受けるには、何らかの方法で公印を受ける必要があります。
そこで、まず、私文書を公証役場に持ち込み、作成者が公証人に対して自分が作成したことを宣言した上で、私文書に公証人印を受けます(公証役場の認証)。ただし、公証人印は外務省公印確認にいう「公印」ではないため、この時点では外務省の公印確認を受けることはできません。
そこで、次に、公証人印が付された私文書を法務局(地方法務局)持ち込み、公証人印が真正であるとの確認を経た上で、私文書に法務局長(地方法務局長)印を受けます(公証人押印確認)。法務局長(地方法務局長)印は「公印」であるため、この時点で外務省の公印確認を受けることが可能になります。
つまり、私文書の認証は、まず、その私文書を公証役場の公証人が証明し、公証人の証明が真正であることを法務局が証明し、法務局の証明が真正であることを外務省が証明し、外務省の証明を中国大使館領事部(中国総領事館)が認証します。
東京、神奈川の場合
東京都内と神奈川県内の公証役場で証明を受ける場合、申し出により、法務局(地方法務局)の公証人押印証明と外務省の公印確認を同時に受けることができます。この場合、外務省へ行く必要はありません。
千葉、埼玉、茨城、栃木、群馬、長野、新潟、静岡の場合
これらの県内の公証役場で証明を受ける場合、申し出により、法務局(地方法務局)の公証人押印証明を同時に受けることができます。この場合、地方法務局へ行く必要はありません。
アポスティーユとは
アポスティーユも公文書の真正を証明するもので、「外務省による真正であることの証明」があれば「駐日外国領事の認証」がなくても、相手国において、その公文書を真正のものとして通用する証明のことです。
アポスティースが通用するのは、ハーグ条約の締約国に限られ、現時点では中国は含まれていません。
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