死亡届の記載事項証明書とは
中国において、死亡事実の証明として通用しやすい(理解されやすい)文書は、死亡届の記載事項証明書と思われます。
死亡届の記載事項証明書を理解するには、死亡届を理解する必要があります。死亡届は左半分には届出人が記入する事項(死亡者や届出人に関するもの)が並び、右半分には病院等が記入する死亡診断書(死体検案書)となっています。
死亡届の原本は、死亡を届出る際に市区町村役場に提出するため、手元には残りません。そこで、死亡届に記載された事項についての証明を必要とする場合は、それを保管する官公署側でコピーを作成し、原本と相違ない旨を保管する官公署の名において記載し押印したものが交付されます。これが死亡届の記載事項証明書です。
死亡届の記載事項証明書の請求方法
前述の通り、死亡届の記載事項証明書は死亡届の原本をコピーして作られます。よって、死亡届の記載事項証明書の請求は、死亡届を保管している官公署に申請することになります。
死亡届は、提出後1ヶ月程度は提出先に市区町村役場にて保管されますが、それ以後は、その地域を管轄する法務局(または地方法務局)で保管されます。このため、死亡届の記載事項証明書の請求先も、これに応じて変わることになります。
ただし、死亡届の記載事項証明書は、請求すれば必ず交付される文書ではなく、法令が定める特定の使用目的がある場合で、かつ、その使用目的を証明できる場合に限り交付されます。
中国大使館認証との関係では、中国にある不動産や銀行預金の相続手続に際して、死亡事実を証明する文書の提出を求められる場合が多く見られますが、相続手続は前述の「法令が定める特定の使用目的」には含まれません。
そこで、中国での相続手続に際して、死亡事実を証明する文書として用いられる文書は、死亡事実記載事項証明書のコピー(法令が定める特定の使用目的で申請し交付を受けた際に自分でコピーしたもの)や、死亡診断書(死体検案書)を記入した病院等で、死亡診断書(死体検案書)を再発行してもらう例が多く見られます
死亡事実の証明に戸籍謄本(除籍謄本)は使えるか
中国での相続等の手続きに、死亡事実を証明する文書として戸籍謄本(除籍謄本)は使えるか否かは、「中国側提出先が戸籍謄本(除籍謄本)を死亡事実を証明する文書として認めた場合に限られる」と考えてよいでしょう。
中国にも日本の戸籍に似た制度はありますが、日本の戸籍謄本に類似する文書は中国にはないため、これを提出しても中国側では理解されにくいようです。戸籍謄本の内容が、ご本人の死亡事実のみに焦点を当てた記載になっていないことも原因の一つでしょう。
そこで、死亡の事実を証明する文書としては、その事実のみを直接証明する内容の方が、中国側では理解されやすいのですが、この点からは病院等が発行する死亡診断書(死体検案書)が適していると考えら得ます。
死亡事実記載事項証明書のコピーも、死亡事実の証明には適していますが、そもそも、死亡事実記載事項証明書は、法令が定める特定の使用目的がある場合に限って交付される文書であることを考えると、それ以外の目的には使用しない方が無難と思われます。
中国大使館認証は行政書士みどり法務事務所 | |
---|---|
名称/宛名 | 行政書士みどり法務事務所 |
所在/宛先 | 〒247-0024 横浜市栄区野七里1-32-20 |
お申し込み | |
電話 | 045-390-0836(平日9~17時) |
FAX | 045-390-0837(平日9~17時) |
WEB | お申し込みフォーム(24時間) |
メール | みどり法務事務所へメール(24時間) |