Q.専任の宅地建物取引士に関する要件とは?
A.注意すべき要件は3つです。
専任の宅地建物取引士は、宅地建物宅地建物取引士の有資格者で、次の要件を満たしている必要があります。
- 免許を得ようとする店舗・事務所に専任していること。
- 従業員5人に1人の割合で専任の宅地建物取引士がいること。
- 県庁が管理する「宅地建物宅地建物取引士資格登録簿」に従業先が登録されていないこと。
Q.「専任している」とは?
A.その店舗に常勤し、かつ、宅地建物取引業に専従していることです。
その店舗に常勤していても、他の業務もしている場合は、原則として、専任とは認められません(状況によっては認められる場合もあります)。
逆に、宅地建物取引業に専従していても、他の店舗・事務所にも勤務している場合も、専任とは認められません(他の法人の非常勤役員として勤務する場合は、認められる場合もあります)。
勤務実態のない宅地建物取引主任有資格者を、専任の宅地建物取引士として申請・登録する、いわゆる「名義貸し」は、当然、認められません。もし、これを行えば、宅建業法違反で逮捕される場合もあります。(※1)
※1 一例として、2014年、横浜市内で、宅地建物取引士を事務所に置く意思がないのに、これを隠して宅建業免許を得たとして、不動産会社の代表者および役員が、宅地建物取引業法違反の疑いで逮捕され、法人としての同社が送致された事件がありました。
Q.専任の宅地建物取引士が同一法人内で別業務を兼務できる?
A.認められる場合があります。
同一法人内で建築法上の専任の管理建築士、専任の技術者や不動産鑑定士を兼務することは、兼務する業務に代替要員が確保され、宅建業を優先できる状況であることなどを条件に、認められることがあります。
Q.専任の宅地建物取引士が同一個人事務所内で別業務を兼業できる?
A.認められる場合があります。
行政書士、土地家屋調査士等の士業や、小売り業、飲食業を兼業することは、状況により認められることがあります。ただし、兼業しようとする業務が、兼業を認めている場合に限ります。
Q.専任の宅地建物取引士が同時に他の法人にも勤務することはできる?
A.他の法人に「非常勤」の「役員」として勤務する場合のみ認められます。
専任の宅地建物取引士が、他の法人で「非常勤」の「役員」(代表者、従業員ではないことに注意)を兼務することは、認められます。この場合、免許申請時に非常勤証明書の提出が必要です。
これに対し、他の法人で代表者、常勤役員、従業員として兼業することは、非常勤、アルバイト、パート等あらゆる雇用形態を含め、認められません。
Q.「宅地建物宅地建物取引士資格登録簿」に従業先が登録されていない、とは?
A.どの店舗の専任の宅地建物取引士にもなっていない、ということです。
専任の宅地建物取引士になれるのは、宅地建物宅地建物取引士の有資格者です。ただし、この資格を持つだけで自動的に専任の宅地建物取引士になれるわけではありません。都道府県庁が管理する「宅地建物宅地建物取引士資格登録簿」の従業先に、常勤・専従する法人・店舗名を登録して、はじめて、その店舗の専任の宅地建物取引士となります。
したがって、宅地建物宅地建物取引士資格を有していても、必ずしも専任の宅地建物取引士ではありませんし、逆に、前勤務先を退職しながら、宅地建物宅地建物取引士資格登録簿上は前勤務先の専任の宅地建物取引士のままになっている場合もあります。
宅建業免許を申請しようとする店舗の専任の宅地建物取引士になろうとする者は、宅建業免許を申請する時点において、実際においても、宅地建物宅地建物取引士資格登録簿の上においても、他のどの店舗の専任の宅地建物取引士でもないことが必要です。
Q.前勤務先が専任の宅地建物取引士の退職を県に届け出ていない
A.専任の宅地建物取引士が、自ら届け出ることもできます。
専従の宅地建物取引士が、新たに別の宅建業者に再就職した場合、前の就職先となる宅建業者は、その専任の宅地建物取引士の退職を都道府県庁に届け出る義務があります。
しかし、前勤務先の宅建業者がこれを怠っている場合でも、専任の宅地建物取引士が退職を届け出ることができます。その場合、届出書とともに、退職証明書(前勤務先が発行したもので、退職者名、退職年月日、会社代表者印のあるもの)を提出します。
Q.登録簿に従業先が登録されていなければ、退職証明書は不要?
A.過去1年以内に退職歴があれば必要です。
過去1年以内に退職歴がある場合、宅建業免許申請時に前勤務先が発行した退職証明書が必要になります。これは、前勤務先の業種や雇用形態に関係なく(アルバイトも含め)必要となります。
つまり、過去1年以内に退職歴があれば、必ず退職証明書が必要(=宅地建物宅地建物取引士資格登録簿に従業先が登録されていなくても、退職証明書は必要)ということです。
Q.前職がアルバイトでも、専任の宅地建物取引士への就任に退職証明書が必要?
A.必要です。
前述の通り、専任の宅地建物取引士に就任する方が、過去1年間に退職歴がある場合は退職証明書が必要ですが、これは前職の雇用形態に関係なく必要になりますのでご注意下さい。
Q.従業者が6人います。専任の宅地建物取引士は何人必要?
A.2人です。
専任の宅地建物取引士は、従業者5人に一人の割合で設置する必要があります。従って、従業者が6~10人の場合は、専任の宅地建物取引士は2人必要となります。これは、単に宅地建物宅地建物取引士の有資格者を入れればよいというわけではないのでご注意下さい。
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